不動産の売買、最後は売主・買主・司法書士・不動産屋が集まって銀行の応接室で
残金決済をします。大体、6~8名ぐらいになる事が多いですね。
大金を扱いますので、買主から売主には、現金を渡すのではなく振り込みです。
そうなると送金に時間がかかり、その間の数十分は皆で待機する事になります。
仲の良い友達や知り合いとは違い、ほぼ初対面です。この重苦しい空気を、雑談で対処するのも不動産屋の仕事ですよ。
よくあるのは、天気の話ですね!
「今日は、いい天気ですね!」とか「もうすぐ台風が来るらしいですね~」とか。
よほど気難しい相手ではない限り、この話題で数分は喋れます。また、スムーズに違う話題に発展もしやすいです。
天気は、本当にありがたい話題ですよ。
天気の話といば、新人の頃
先輩に連れられて、勉強の為、飛び込みの営業に連れて行ってもらいました。
どうしても売ってほしい土地があったので、土地所有者に交渉するというものです。
玄関のピンポンを押して軽く挨拶を済ませ、さぁいよいよ本題かと思いきや、なかなかその話をしません。
「今日はいい天気ですね」「昨日はよく降りましたね」とか。
私はその当時、「そんなんどうでもええから、はよ本題に入らんかいな!」と心で思っていました。
今ではその時の初心が、浅はかである事がよく分かります。
相手は、どんな人間が分かりません。天気の話は、相手がどういうタイプの人間かを判別する、重要な作業ですよ。
機嫌が良いか悪いか、その表情や話の反応。それでどう話を進めていくか、つまり色々な判断を瞬時にするという事ですね。
S先輩、読んでますか?そういう事ですよね!?笑