職人魂
地元に根付くということ
地元で暮らす一員として
栄建築では親方(社長)の井上一幸以下、スタッフのほとんどが地元 赤穂に住んでいます。家庭をもって、子どもを学校に通わせ、地元のコミュニティに参加しながら生活しています。私たちがいつも思っているのは、自分の子どもが学校で、「〇〇ちゃんのお父さんに建ててもらった家はあかんって、うちのお母さんが言ってた」と言われるようなことには、絶対になりたくないということです。
建てた家が、本当に良い家か悪い家かは5年後、10年後にどんどん露わになってきます。私たちはずっと地元に住んでいますから、当然その時のことを考えて家づくりをしています。重要なのは、“これで良い”ではなく、“これでないとダメ”という仕事をするということ。“つくる時点で妥協してしまうと後が怖い”。腕の良い大工は皆、そのことを骨身に染みて知っているから、決して手抜きをしないのです。
つくり手と売り手が同じ
おかげさまで、いまでは赤穂で新築される方の2割近くが栄建築を選んでくださるようになりました。たぶんそれは、これまで建ててくださったお客様が、ことあるごとに「栄建築で建てて良かった」「栄建築なら大丈夫」と、太鼓判を押してくださっているせいだと思います。どれだけ感謝してもしきれないほど、有難いと思っています。
手前味噌のようですが、そのような評価がいただける理由の一つに、“つくり手と売り手が同じ”ということがあるのでは、と思っています。つまり、棟梁が自分でつくった家を自分で売るわけですから、技術者としての対面が潰れるような家になるはずがないのです。ただしそのおかげで、経理を預かる棟梁の妻・井上未佳はいつも四苦八苦していますが・・・(笑)。
補修や点検も気軽にお声かけください
地元に根付いていることの良い点は、いろいろな場所でお客様と顔を合わせることができるところです。改まって電話をしなくても、学校で、スーパーで、私たちを見かけられた時に、「ちょっと見に来て」と気軽に言っていただければそれで用が済みます。よく「小さな補修まで頼むのはちょっと・・・」と、気を遣ってくださるお客様もあるのですが、建物の履歴(カルテ)をしっかりと把握しておくことが、家を長持ちさせることに結びつくので、遠慮なくお声かけください。
最後にひとつ、エピソードを紹介させてください。
仲良しのお母さんが4人集まって、家づくりをどこに頼もうかという話をされていました。その中で「栄建築にとても興味があるけれど、話を聞きにいくのがこわい」ということになったそうです。建築会社って、一般の方にとって敷居の高いものなのですね。「でもどうしても栄建築に聞きたい」。そう思った一人のお母さんが、勇気を振り絞って4人の代表として事務所に来られました。それを聞いた親方は大感激。「そこまで栄建築に惚れてくれたのなら何も言うことはない。まかせとき!」。こうなったらもう、予算などは二の次の親方、必死で家づくりに取り組んだことは言うまでもありません。「きれいごとを言うつもりはないけど、世の中にはお金よりももっと大事なものがあるやろ」。そんなロマンチストの親方です。末永く付き合おうと思ってくださる方との出会いを、親方も私たちも心から願っています。